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懐かしの先生情報

FOR YOU TALK | INTERVIEW 05 常に調査をして、現場に即して考える。

森 靖雄 先生

2004年9月の邦友会誌 Vol.41に掲載された「FOR YOU TALK」記事より

先生、簡単に自己紹介を

1935年(昭和10年)、一宮市の家庭用品小売店に生まれました。一宮高校を出て、愛知大学法経学部・同大学院の後、大学に残って東三河の地域研究に従事。1967年から大阪府の研究職員、1984年から日本福祉大学経済学部教授、2001年4月から東邦学園大学経営学部長です。

先生のご専門は?

最初は家業を継ぐ予定でしたので、商売の傍ら郷土史の研究をするつもりで日本の産業史をやっていました。愛知大学に残ってからは地域経済研究、大阪では中小企業の業界分析と産業振興政策の立案、福祉大では中小企業論、この大学では地域経済論担当です。

専門がいろいろあるってことですか?

そういう訳でもないんですがね。中小企業問題をいろんな角度からやってきたんです。歴史でも現状分析でも政策づくりでも、常に調査をして、現場に即して考えるという手法ですので、割合応用が利きやすいんですね。そのため研究範囲が広がっちゃって・・・。海外の中小企業や地域経済の研究もしているんですよ。今は、国の科学研究費を受けて中国・雲南省の地域経済研究もしています。

先生のご趣味は?

中学生時代から星を見ることが好きでした。高校生の頃から天文同好会を組織して、京都大学の山本一清先生という方のご指導を受けていたんです。小学校や中学校を回って天文教室を開いたり、大学を出て間もなくにはアメリカが打ち上げる人工衛星の監視班を組織したりしましてね。(監視ですか?)人工衛星も最初は計算どおりに飛ぶかどうかアメリカも自信がありませんでしたから、世界中のアマチュア天文グループに呼びかけて「ムーンウオッチャー(月の監視班)」という組織を作ったんです。日本では東京天文台が中心になって呼びかけ、20チームほど名乗りあげたんです。正式には1年間、実際はさらに1年間、ソ連とアメリカの人工衛星が飛ぶのを観察しました。

どんなふうに見えるんですか?

望遠鏡で見るとかなり早く動きますから、視野が広い、したがって倍率が低い望遠鏡を使うんです。しかも見える時間は不確かですから、小さな光の点を待ち続けるわけです。上を向きっぱなしだと首が疲れるでしょ、だから下を向いて空を見る特殊な望遠鏡が使われたんです。
人工衛星自体は光を出しませんから、太陽の反射光を見るんです。小さな点ですから周囲が暗くないと見えません。つまり人工衛星が飛んでいるところは昼間で、地上は夜という、夕方と夜明け前の2時間ぐらいが観察時間でしたね。

それと先生の研究の関係は?
ありません(笑)。趣味です。
今も見ておられるんですか?
仲間もそれぞれ仕事についていますし、私自身も何度も住まいを移しました。その間、大阪では地域の子どもを集めて100回「星を見る会」、日本福祉大学では「天文同好会」の顧問などをしましたが、目が弱って最近はあんまり見ません。それに、今は、地域の中小企業や商店街の衰退が激しく、その対策の相談がいろいろ来ます。経営者教育事業や新しい地域事業の開発などが面白くて、そっちの方に力を入れています。

学部長のお仕事も忙しいんでしょ?

森 靖雄 先生

ええまあ、どんな仕事でも忙しいんですけどね。今年は最初の新入生が卒業しますので仕上げの年です。昨年から始めた国内企業でのインターンシップ(企業体験学習)と併せて、今年からは海外インターンシップを始めました。8月に中国の企業で7人が2週間実習したんです。私も同行しました。

あ、そうそう。インターンシップや学生の就職では、卒業生の皆さんに大変お世話になっています。高校・短大の卒業生には、経営者や中堅幹部の方もたくさんいらっしゃいます。そうした方々が、後輩ということでいろいろと面倒を見てくださいます。ほんとうに感謝しています。

海外インターンシップ?
ええ、海外インターンシップです。中国で受け入れてくださった主役は、東邦高校の学生会長をなさったことがある加藤さんという中国在住30年の大先輩ですし、この旅行をお世話いただいたのは王さんという10年ほど前の留学生です。皆さんのおかげで、まだ日本には例がないインターンシップが実現しました。

最後に先生から何か一言お願いします

森 靖雄 先生

東邦学園は昨年80周年を迎えました。加えて、高校校舎の全面改築、大学の校地拡張、新学部開設など飛躍期に入っています。その資金への募金をお願いしていますので、卒業生の皆さんもぜひご協力下さい。それと、ご子弟や知人を愛知東邦大学へご紹介ください。よろしくお願いいたします。

取材を終えて

何事にも真面目で一生懸命に取り組んでおられるという姿勢が遠くから見ている私にもわかります。人工衛星の話も趣味の域を越えていて、アメリカの科学アカデミーなどから表彰されるという経験をお持ちの森先生です。これからもますますのご活躍を楽しみにしています。本当に忙しい時にお願いした取材でしたけれども、長い時間ありがとうございました。

(担当:稲垣)